タイヤの空気圧を規定の範囲で保つことができれば、常に安心して車を運転できますよね!
しかし、そう簡単なことではありません。
タイヤの空気圧は1ヶ月で約10%ほど自然に抜けてしまいます。
そのため、1ヶ月前に規定空気圧に調整したとしたら、次回点検時には規定を下回っている・・・。なんてことも。
「なら、空気圧を最初から高めに入れておけば良いんじゃない??」
このような声が聞こえそうですね。
なので、今回はタイヤの空気圧を高めに調整する。もしくは空気を入れすぎた場合の影響について解説していこうと思います。
- タイヤの空気圧を高めで管理したい
- 空気圧を入れすぎた場合の影響を知りたい
本記事の主な内容は以下の通りです。
- タイヤ空気圧を高めにするメリット・デメリット
- 空気を入れすぎた時の抜き方
- どのくらい高めに調整すべきか
- タイヤの空気圧の限界について
タイヤの空気圧を高めにした場合の影響を正しく理解すれば、規定空気圧を下回らないように管理できたり、運転性能・燃費の向上も狙えるので、ぜひ最後までご覧ください。
タイヤの空気圧を高めにするメリット
それでは、はじめにタイヤの空気圧を高めにするメリットを解説しますね。
本記事ではタイヤ空気圧を高めにするのと、入れすぎた場合はほぼ同じと考えて解説していきます。
- ハンドルが軽くなる
- 燃費が良くなる
- タイヤのひび割れ防止
- バーストしにくくなる
主に上記4つのメリットがあります。それでは詳しく見ていきましょう。
ハンドル軽くなる
まず、タイヤの空気圧を高めにするとハンドル操作が軽くなります。
その理由としては、タイヤの空気がパンパンに張った状態になるからです。
空気圧が低いと、ハンドル操作をした際にタイヤのゴムがよじれてしまうので、重く感じてしまうんですね。
一方でタイヤ内の空気が張った状態だと、タイヤと地面の抵抗が減るため、ハンドル操作が軽くなる。といった感じです。
ハンドルが軽くなると、市街地など右左折の多い道路では運転が楽に感じるでしょう。
ただし、空気圧を入れ過ぎた場合は、少しの段差等でハンドルが取られたりします。
結果的にハンドルをしっかりと保持しておかないと、運転中フラフラしてしまう。という事態になります。
そのため、タイヤの空気圧は適度に高めに合わせると、ハンドルが軽くなるメリットを感じやすいですね。
燃費が良くなる
タイヤの接地抵抗が減るから、ハンドル操作が軽くなる。という説明をしました。
同時に接地抵抗が減るという事は、タイヤのころがり抵抗も減るため、必然的に燃費も良くなります。
日常生活に例えるなら、自転車のタイヤを考えてみてください。
自転車のタイヤ空気が抜けた状態だと、ペダルが重く感じた経験があると思います。
逆にタイヤをパンパンに入れると、ペダルも軽くなるし、雨の日なんかは滑りやすくもなりますよね。
これを車に例えると、エンジンの出力を押さえて走ることができるというわけです!
この後解説しますが、タイヤの空気圧が高いと摩耗が早くなるというデメリットもあります。
そのため、燃費は上がるけど、タイヤも減りやすい・・・。という問題もありますね。
正直、空気圧を高めにしてどのくらい燃費が良くなるか?と聞かれると、ごくわずかな範囲だと思います。
燃費とタイヤの寿命どちらを優先するかで、メリットに感じるかどうかだと思います。
タイヤの製造年的に今年が限界かな??というタイヤを空気圧高めにして少しでも燃費良く走るのは良いですね!
タイヤのひび割れ防止
タイヤの空気圧を高めにすると、ひび割れ防止にも効果的です。
空気圧が不足していると、車の重みでタイヤが潰れた状態になりますよね。
『タイヤの空気圧確認』の記事でも解説しましたが、メーカー指定の空気圧でもタイヤは意外と潰れています。
そのため、タイヤが転がるたびに伸び縮みを繰り返すため、タイヤの表面にひび割れが生じやすくなるわけです。
タイヤのひび割れ原因で最も悪いのは紫外線ですが、空気圧不足の状態も影響しているので、少しでもタイヤを長持ちさせたい場合は、少しタイヤの空気圧を高めにするのも良いと思いますよ。
バーストしにくくなる
空気圧を高めにすると、タイヤがバーストしにくくなります。
タイヤの空気圧不足によるスタンディングウェーブ現象を防止できるからですね。
空気圧不足の状態で高速走行を繰り返した際、タイヤが連続的に変形を繰り返し、異常発熱&空気圧膨張し走行中にタイヤが破裂する。という現象のこと
このスタンディングウェーブ現象によるバースト事故は、ハンドル操作も効かず重大な事故にもつながる恐れがあるため、非常に危険です。
なので僕の考えとしては、タイヤの空気圧が規定を下回るくらいなら、空気圧を高めに入れておいたほうが良いと思います。
例えば、240kPa指定のタイヤで260kPaくらいに空気圧を調整するイメージですね。
後述するデメリットではパンクやバーストの原因になる。と解説しますが、原因が異なるので別物として考えてください。
タイヤの空気圧を高めにした際のデメリット
次はタイヤの空気圧を入れ過ぎた場合のデメリットについて解説していきます。
デメリットは主に以下の点があります。
- タイヤの摩耗が早くなる
- 乗り心地が悪くなる
- グリップ力の低下
- パンク・バーストの原因になるテキスト
タイヤの摩耗が早くなる
まずはタイヤの摩耗が早くなります。メリットでも解説しましたが、タイヤの空気圧を高めにすることで、接地面積が減り抵抗が小さくなります。
結果的に一部に力がかかってしまうため、摩耗が進行しやすくなるわけですね。
タイヤの空気圧が高い場合、主にタイヤのセンター部が摩耗しやすくなります。
逆に空気圧が低い場合、タイヤが潰れるので、タイヤトレッド面(接地面)の両側が摩耗しやすくなります。
偏摩耗の原因にもなるので、摩耗状態を見極めて適度に空気圧を規定〜高めで調整する方法も良いかもしれませんね!
乗り心地が悪くなる
タイヤの空気圧を上げる。という事は、タイヤ内の圧力が高くなり、クッション性が少なくなるということ。
そうなると、ゴツゴツしたような乗り味になり乗り心地が悪化します。
また、地面の段差等もダイレクトに車内に伝わるようになるので、不快に感じる方もいると思います。
僕はある程度硬めの乗り心地が良いので、全然気にしませんが・・笑
一昔の車では高級セダンでも15,16インチなどのタイヤが純正採用されてました。
なので当時はタイヤ空気圧によるクッション性が高くてふわふわした乗り心地が一般的でしたね。
しかし、最近では18インチや19インチなどの扁平タイヤも純正採用されるようになり、乗り心地も硬めになってきました。
これは燃費向上に力を入れた結果だと思います。
グリップ力の低下
タイヤの空気圧を入れすぎると、グリップ力が低下傾向になります。
普通に運転する分には体感する人は少ないと思いますが、高速運転・雨天時の運転では感じやすいと思います。
- 走行中のふらつき
- 直進安定性の低下
- ハンドルが取られやすい
このような影響もありますので、空気圧の入れ過ぎは禁物ですね。
メーカーも推奨している約10%くらい高めに入れるのがベストだと思います!
例:240kPa指定のタイヤには260〜270kPaくらいが適正です。
タイヤの抵抗が減るため、曲がらない・止まらないようになるということです。
車を支えるのは僅かなタイヤと地面との接触面だけなので、空気圧の影響は顕著に出てきますよね!
曲がらない止まらないと聞くと、怖く感じますが大げさに言ってますので大丈夫です。
極端に空気圧を入れすぎた場合は特に雨天時なんかはグリップ力がなくなりスリップしやすいので注意が必要ですね。
ちなみに僕は、タイヤの空気圧を320kPaくらいで乗ってたこともありますが、普通に運転してる分には全然気にはならなかったですよ。
パンクやバースト(破裂)の原因
メリットでお伝えしたパンクしにくくなる。という点は『スタンディングウェーブ現象』が発生しにくくなる。ということでしたが、空気圧を単純に高めにすることでのリスクもあります。
それは、空気圧入れすぎにより、ちょっとした段差や衝撃でパンクしてしまう可能性がある。ということです!
例えば風船を思い浮かべてください。
空気がパンパンに入った風船はちょっと鋭利なものに当たるとすぐ割れてしまいますよね?
逆に空気がかなり抜けてしおれた風船はちょっとした事では割れないと思います。
車のタイヤでも同じことで、空気圧を入れすぎると衝撃に弱くなる。という事は頭に入れておくと良いでしょう。
入れすぎた空気圧を抜く方法は?
「ヤバい!タイヤの空気圧を入れ過ぎた!」
そんな時でもタイヤの空気を抜くことは、工具も不要で簡単ですのでご紹介します。
タイヤのバルブキャップを外し、バルブの中央部分を爪かボールペンなどで突けばその分空気が抜けます。
注意点としては、空気を抜くのは簡単だけど抜きすぎた場合に補充ができない点です・・・。
なので、もし空気圧が入りすぎてて抜きたい場合は、タイヤゲージを準備して、少しずつ抜くことをおすすめします。
また、おすすめのタイヤゲージや、タイヤ空気圧の入れ方については以下の記事で解説しています。
タイヤの空気圧を高めにした時の付随効果は?
ここで余談ですが、タイヤの空気圧を高めにすることでの付随効果について。
それは単純に車高が少し上がることです。
どうでしょうか?特にメリットでもデメリットでもありませんが、車高がちょっとだけ上がるんですね。笑
体感としては20〜30kPa高めにすると5〜10mmくらい車高が上がる感覚がありました。
しかし、これは純正タイヤのような高扁平タイヤ(厚みがあるタイヤ)に対してです。
もし、いつも止めてる駐車場で輪止めとの隙間がほぼ無い。といった場合、応急でタイヤの空気圧をいれれば回避できるかも??という付随効果です。
どのくらい高めの空気圧にするべきか
ここまで読んできて、タイヤの空気圧を高めにするのは良いけど、入れ過ぎはあまり良くないよね?と思ってきたのではないでしょうか?
確かにそのとおりで、タイヤの空気圧を入れすぎるとメリットに感じていた事もデメリットに変わってしまうからです。
それでは、どのくらい高めの空気圧を入れれば良いのでしょうか。
指定空気圧の1割増しくらい高めに調整する
例えば240kPa指定の場合、260kPa前後くらいで空気圧を調整する感じですね。
タイヤメーカーも推奨していることなので、間違いないと思います。
あと、これはあくまで自論ですが、僕の場合はもう少し高めでも問題ないと思っています。
240kPa指定の純正タイヤに280kPaくらい入れて走行したこともありますが、特に問題もなく乗り心地は好みでした。笑
タイヤの空気圧は限界どのくらい入れて良いのか?
タイヤの空気圧を高めにするのは良いけど、空気圧の上限ってあるの?
それはタイヤの側面を見れば解決しますよ!
『MAX PRESS(上限圧力)』という表記がありますので、確認してみてください。
などと表記があるはずですので、最悪この数値までは空気圧を入れすぎても問題ないと思います。
僕も低扁平タイヤに320〜350kPaくらい入れて高速道路を走ったこともありますが問題は起こりませんでした。
が、こればかりは責任持てないので、自己責任でお願いします。
高速道路で空気圧を高めにする影響
「高速道路を走る時はタイヤ空気圧は高めのほうが良い?」
このような疑問があると思います。
僕も、親がそう言っていたので、高速道路では空気圧高めに調整しがちでしたが僕の見解をお伝えしますね。
- 燃費が良くなる(長距離運転)
- もし空気圧が抜けてきても指定空気圧を下回る心配が少ない
- スタンディングウェーブ現象の防止
- 乗り心地の向上
- タイヤの摩耗が早くなる
- タイヤバーストの原因になるかも
上記を見る限りどっちもどっちだと感じると思います。
確かにそのとおりで、結局ケースバイケースなんですよ。
高速道路は路面もきれいで舗装されてるので、乗り心地も良く落下物を踏んでタイヤパンクする心配もほとんどないと思いますので、空気圧を高めにする方が良いのかな。というのが個人的な意見になります!
反対にデメリットはタイヤの空気圧を入れすぎてバーストしないか・・・。
なので上記でも説明したタイヤの上限空気圧(MAX PRESS)を超えないように注意が必要です!
特に夏場のアスファルトは50℃を超えることもあり、走行時の熱に加え路面の熱でタイヤ内の空気圧も上昇します。
この時に上限空気圧を超えないように意識しなくてはならないので、最悪でも上限空気圧より30kPaくらいは低めに調整したほうが良いですね。
結論としては240kPa指定のタイヤでは、250kPaくらいがベストだと考えられます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
主にタイヤの空気圧の入れすぎた場合のメリット・デメリットについて解説してきました。
- ハンドルが軽くなる
- 燃費が良くなる
- タイヤのひび割れ防止
- バーストしにくくなる
- タイヤの摩耗が早くなる
- 乗り心地が悪くなる
- グリップ力の低下
- パンク・バーストの原因になるテキスト
まとめると上記のようなメリットとデメリットがあります。
タイヤの空気圧は入れすぎても悪影響だし、逆に規定より低い空気圧はバーストの原因になりとても危険です!
結論として、指定空気圧の約10%くらい多めに空気を入れて調整するのがベストな選択だと思います。
月1回の空気圧点検で、毎回多めに空気圧を調整しておけば、規定値を下回ることはほとんど無いと思いますので、安心したカーライフを送ることができますよ!
しかし、タイヤがひび割れしていたり、溝がない状態だといくら空気圧管理をしていても危険になります。
少しでもタイヤを安く購入したい方は、『車のタイヤを安く買うならネットがおすすめ!タイヤ専門通販のメリット・デメリットは?』もチェックしてみて下さい。
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