ドレスアップ用語で、フェンダーの『爪折り』という言葉を聞きませんか?
これはフェンダーアーチ(タイヤが収まってるスペース)のツメ部分を内側に折り込む事です!
「鉄板を中に折り込む!それって大丈夫なの?」
フェンダーの爪部分はしゃがんで覗かないと、あまり気にならない部分ですので、知らない人から見ても何がどう変わったのかわからないレベルです。笑
「だったらなんのために爪折りをするの?」
今回はそんな疑問に答えるために、フェンダーの爪折りをする理由について書いていきますね〜。
ボディーの一部分であるため、注意点や車検の事も気になりますよね?
それらも合わせて説明できたらと思います(^^)
爪折りする理由は?
なぜ、フェンダーの『爪折り』をするのか!?
それはドレスアップ目的以外には無いと思います。笑
理由としてはフェンダーにタイヤが当たってしまうからです・・・
ではどういった場面で、タイヤとフェンダーがヒットしてしまうのでしょうか。
太いホイールを履く
まずは純正よりも太いホイールを履く事で、その分幅が広がりますよね。
すると、大きな段差やたくさん人が乗った時に、タイヤがフェンダーに当たる場合があります。
基本的に純正タイヤのサイズでは、どんだけ車高を下げてもフェンダーには当たらないようになってると思います。(自分の経験上ですが)
「どうせホイール買うなら・・・」
と、純正よりも太いホイールを履きたくなるわけですね!
純正で7Jのホイール、新しく8.5Jのホイールを履くとします。
この『J』というのはインチサイズなので、1インチが25.4mm。
という事は、1.5Jぶん太くなる。
1.5×25.4mm=計38.1mmも太くなるんですよ。
なので、内側と外側それぞれに約19mm出てしまうわけですね〜。
片側20ミリというのは、結構な幅なので、太くなった分フェンダーに当たりやすくなります!
段差などでタイヤとの干渉を防ぐため
太いタイヤを装着しただけでは行ける!と思う人も多いです。
しかし、車を走らせてみないとわからないんですよね〜。
特に車高を下げてる場合はリスクが高いです!
車高も下げ、太いホイールを履いてたとします。
すると走行中、大きな段差を走るたびに「ザザッ、ザッ!ザッッ」など聞こえてくるわけですよ。
これはフェンダーとタイヤが干渉してる音です。笑
タイヤはゴムなんですが、走行中にフェンダーと当たると結構すごい音がします。
すぐにタイヤがパンクするわけではありませんが、いずれはパンクの原因になります。
それに最悪フェンダーも曲がってしまうかもしれませんよね?
そういったリスク回避のために爪折りをするわけです!
僕も同様に経験があるんですが、その時はホイールを買ったお店にフェンダーを少しだけ削ってもらい解消しました。
(お店の勧めで買ったホイールだったので、もちろん無料でね!)
経験したのでわかるんですが、あのレベルの干渉音や衝撃で気づかない人はまずいないと思いますよ〜(*´ω`*)
爪折りをする時の注意点
ドレスアップとは何かと犠牲にするものが多い趣味です・・・
車高を下げるにしても乗り心地が悪くなる。
ライトを白にすると、雨の日に見にくくなる。みたいなね。
そして太いホイールを履くと、フェンダーとタイヤが干渉してしまう!
「よし、爪折りじゃ〜!」
と軽い気持ちで実行に移すのはおすすめしません。笑
それなりにリスクがありますからね〜(TT)
爪折りをする上での注意点を説明します。
フェンダーが変形する可能性
フェンダーを爪折りするのは、主にリア側が多いです。
リアフェンダーの鉄板は2枚重ねになっており、かなり固いので、そう簡単に折れるもんじゃありません!
方法としては、ハンマーで叩く!
または、ヒートガンで温めながら専用の爪折り機で少しずつ折っていく!
おそらくこの2パターンが多いかと思います。
まずハンマーに関しては、素人では無理ですね。笑
フェンダーがベコベコになります。
僕も一瞬やろうか考えましたが、リスクを考えたら怖くなったのでやめときました。笑
業者でやるとしても、爪折り機を使う場面が多いのではないでしょうか。
それでも、やはりフェンダーが変形してしまうリスクは残ります!
少しくらいなら良いかな?と思うかもですが、光の反射とかでかなり目立つので、結果的に後悔すると思います。
塗装がはがれる
爪折りをするという事は、鉄板を曲げます。
鉄を曲げると、伸びる部分が出てきますよね?
なので、折込み部分の塗装が剥がれる可能性があります。
いや、おそらく剥がれるでしょうね・・・
ボディーを温めて割れない様にしながら作業をすると思うんですが、やはり厳しいと思います!
特に冬なんかは温めてもすぐに冷える為、少し間違えれば爪部分ではなく、外装の広範囲塗装が割れてしまう事も考えられます。
そうなったら目も当てられません。
板金修理の追加費用は前提条件?
さて、フェンダーが変形するかも。塗装も剥がれるかも。
そうなったら、板金修理が必要になります。
なので、最初っから板金修理前提で考えてた方が無難です。笑
フェンダーが曲がって塗装が剥がれた状態では、せっかく爪折りして太いホイールを履いたのに台無しじゃないですか?
なので、やるなら板金費用も準備できた上でやった方が良いって事です。
削って〜パテ盛って〜削って〜塗装して直すので、普通の板金修理と同じです。
爪折り自体は1箇所1万円〜とかが多いので、板金修理代の方が高くなる恐れがあるって事です・・・
変形もなく、塗装もタッチペンで済めばラッキーと思うべきですね〜(*´ω`*)
強度低下の心配は少ない
これは個人的な意見です。
厳密に計算すれば、強度は下がると思いますが、影響が出るレベルでは無い!という意味です。
実際に爪折りをした友達の車を見たときにも、別にグーで殴ってもビクともしなかったですよ。笑
そして、現にその車はまだ現役で5年くらい走ってますからね〜!
爪折りではなく、『爪切り』というのも存在する手法なんですが、こっちの方が強度は下がりますね〜。笑
でも同じく走行には問題無いレベルだと思いますが・・・
ちなみに僕は爪折り派ではなく、爪切り派でした。
というのも、行きつけのショップに勧められたからですけどね(^^)
「爪折り大変だし、高いから爪切りの方が良いよ〜」みたいな。
インスパイヤ、セルシオ、ムーブの3台とも、リアの爪は切っておりました!
セルシオに関してはフロントもね(*´ω`*)
ボディーが弱いと言われる軽自動車(ムーブ)でも、全然不具合はなかったです。
爪切り加工後3年以上乗りましたが、全く問題なし!
ただ、爪切りした後の錆止めには気をつけないとダメです。
徐々に進行して、内側から塗装が侵される危険があるので〜。
爪折りしても車検OK!でもディーラーはNGかも?
フェンダーの爪折りをしたら、車検のことも気になりますよね?
2年以内には車検を迎えるわけですから。笑
結論を言うと、車検は問題なく通ります!
強度不足がどうだの言う人がいますが、それよりも末端処理が大事みたいです。
末端処理とは、フェンダー爪折りをした時のバリ(金属の突起部)や塗装のサビの処理をちゃんとしてるか?って事です。
人がフェンダーを軽く触って引っかかったり、指が切れて血が出たら危険ですよね?
また、車検ではサビのチェックもされるので、そこらへんで落とされる可能性はあります。
なので、爪折り後は鉄板のバリを取って、塗装もしくはタッチアップをやってもらえば問題ありませんよ(^^)
ただし、ディーラーなどでは取り扱ってもらえない場合もあると思います。
フェンダーの爪折りや爪切りは、事故車扱いと見られる場合があるので、ディーラーでは引き受けてもらえない事もあるって事です・・・
ディーラーも大手なので、やはり信頼問題がね〜。
まぁここは割り切って、別のお店で車検に出せば、よほど問題はありません。
最後に
フェンダーの爪折りについて書いてきましたが、いかがだったでしょうか?
車に格好良いホイールを履かせるには、爪を折ってツラギリギリまで攻めた方が良いのは確かです!(と僕は思ってます)
ですが、やはりリスクはある!というのは理解してもらえたと思います。
フェンダーの爪を加工すると、もう元通りにはなりません!
人で例えると、耳にピアス穴を開けたりするみたいな感じでしょうか。笑
何より、大事な車なので十分に考えた上、それでも構わない。と思ったら自己責任でお願いします。
以上、参考になれば幸いです(^^)
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