「ダウンサスはバネだから、長く使える!」
このように思っているのであれば、それは勘違いかもしれません。
確かにダウンサス自体は金属のバネで、よっぽどのことで破損しない限り、使い続けることが可能です。
しかしダウンサスに交換すると、その他の部品にダメージが及んでしまうんですね。
結果、バネは大丈夫だけど、他の不具合や部品交換で出費がかさんでしまった・・・。みたいな事になりかねません!
今回はダウンサスの寿命や、車体への影響について書いていきます。
あなたがダウンサスを取り付ける予定であれば、前もってどんな影響があるのか把握しておくと良いと思いますよ。
ダウンサスの工賃や特徴も知りたい場合は、コチラの記事も確認してみて下さいね!
→ダウンサス交換の特徴や工賃をチェック!メリット・デメリットは?【失敗談あり】
基本的にダウンサスの寿命は無い!
冒頭で述べたように、ダウンサス自体の寿命はありません!
ダウンサスは金属を成形して作られたバネであり、走行時の衝撃などを吸収する役割があります。
よく「バネがヘタる」とか言いますが、これは使ってるうちに、反発力が弱まり本来よりも軽い重さでバネが縮んでしまう事です。
このヘタりも基本的には無いと考えて大丈夫でしょう!
そうは言っても、10万km以上走行するようなら、少なからず影響は出るかもしれません。
実際になったわけではありませんが、メーカーもよくわからないようなダウンサスは気をつけた方が良いかもしれませんね。
バネの材質が強度不足のものだったり、走行・強度テストを行ってない商品も存在し得るからです。
この場合、実際にヘタってきたり、錆や強い衝撃でバネが破損する可能性もあるんですね。
もし走行中にそんな事になったら、大変じゃないですか?
と言いますか、大事件です!
始めに言っておきますと、メーカー不明の粗悪品はNG!って事です。
もしダウンサスをつけるなら、国産もしくは有名メーカーのものにした方が良いですね!
純正のバネなんかは、30万km走っても交換しなくても大丈夫だったりするので〜。
純正ショックの寿命が縮まる
「ダウンサスの寿命が無いなら、他にどんな影響があるの?」
それは純正ショックの寿命を縮めてしまう事です!
なぜだと思います?
例えば車高調は、サスペンション一式でごっそり交換するものです。
でもダウンサスの場合は、純正のサスペンションをバラして、バネ(スプリング)の部分だけを入れ替えます。
すると、純正ショックのストローク量が足りずに無理をさせてしまうんですね〜。
これが純正ショックの寿命を、大幅に縮めてしまう一番の原因です!
「さっきからショックって言ってるけどなんだよ!」
簡単に説明すると、ショックはシリンダー内に油が入っており、衝撃を吸収してくれるものです。
スプリング自体も衝撃吸収の役割がありますが、このショック(ダンパー)と合わせることで、快適な乗り心地があるわけですね。
純正のスプリングからダウンサスに交換すると、その分ショックのストロークが短くなります。
すると油圧が高くなって、想定以上の負荷がかかり、やがて油もれなどを引き起こします。
ショックの油が抜けてしまうと、スカスカになり、全く機能しない状態になるという事ですね。
よくサスが抜けるとも言ったりしますが、スプリングの衝撃吸収のみに頼った感じになり、バインバインと跳ねるような乗り心地になります。
以前、サスが抜けた車を運転した事があるんですが、乗れたもんじゃありません!
段差を乗り越えるたびに、トランポリンに乗ってるような感覚がしばらく続きます。
揺れがおさまっても、次の段差などでまたバインバイン・・・
おまけにジュース缶を開けた状態で置いてたもんなら、周りがジュースまみれですよ。笑
こんな状態では、快適に運転できるわけもなく、純正ショックの寿命・交換時期と言えるでしょう!
でも実際は気付かずに、何年も乗り続けてる人もいるんですけどね〜。笑
ダウンサスに交換すると、早くて10000㎞走行くらいで、こんな状態になる可能性があります。
あくまで可能性ですので、運転の仕方や道路状況で変わると思って下さい。
純正サスペンションのスプリングを交換してる時点で、改造してるって事になるので寿命が縮まるのも納得がいきますね。
底付きなど乗り心地の悪化
ショックのストローク量が少なくなると、大きな段差などで衝撃を吸収しきれなくなります。
これを『底付き』と言いますが、シリンダーの可動限界までストロークしてしまうという事ですね。
底付きすると、「ガツン!」とすごい衝撃が車内に伝わります。
何事だと思うレベルにすごいので、かなりビビります。笑
純正のスプリングに比べ、短いダウンサスに交換することで、ストローク量が足りなくなるという事ですね〜。
ダウンサスの車高の下げ幅は、だいたい2〜4cmダウンくらいの物が多いですが、下げれば下げるほどそのリスクが高まります。
純正のサスは、あくまで純正スプリング仕様を前提で設計されてますからね。
ゴム系のブッシュ類の摩耗が進行する
また純正ショックと社外ダウンサスの組み合わせは、乗り心地悪化の他にも衝撃により足回り部品にダメージを与えます。
アーム類に無理な力がかかるのもありますが、これにより部品の交換が必要になる事はまれで、乗り心地を気にしなければ長い間使用しても問題は無いでしょう。
でも、底付きにより車体全体に無理をさせているという点は理解しておいて下さいね!
特に影響が大きいのが、ゴム製の部品です!
ショックが底付きをした時に、少しでも衝撃を和らげるように、バンプラバーと呼ばれるゴムのパーツが付いています。
何回も底付きを繰り返すと、このバンプラバーに亀裂が入ったりして破損するんですよ。
ゴムと金属部品で底付きしても相当な衝撃なのに、このパンプラバーが破損してしまうと、金属同士の衝撃になりますよね?
それはもう物凄い衝撃ですよ。笑
「ガツン!」では無く「ガキンッ!!」って感じで・・
あとサスペンション含め足回り部品の結合部には、ゴムのブッシュが多く使われているので、これらの磨耗具合も純正と比べると寿命は縮まりますね〜!
異音や乗り心地が悪いまま乗り続けることは出来ますが、これらを交換しようと思ったら部品代+工賃で結構な額いきそうです。
2cm以内のダウン量なら影響が少ない
「車へのダメージや底付きを防ぐにはどうすれば良いの?」
純正ショックに社外ダウンサスを組み合わせ、なおかつ車への影響を最小限にするならば、ダウン量は2cm以内にとどめておくべきですね〜。
「たかが2cm車高が下がっても嬉しくないよ!」
その気持ちはよ〜くわかります!
僕も車への影響があるとわかっていても、車高の方を優先してしまうんでー。笑
ただ、ここでは2cmダウンまでだったら、影響が少ないですよって事を言っておきますね。
3〜4cmダウンのものをつけると、純正ショックの寿命を縮めたり、底付きを引き起こす可能性があります。
そこを理解した上でダウンサスを検討するようにしましょう!
モデリスタやTRDなど、メーカー関連のチューニングメーカーから出ているダウンサスの下げ幅が、2cmくらいなのもこれらの影響を考慮しての事みたいですよ〜。
あと例外として言えることは、ダウンサス交換時のミスが原因だったりするんですよね。
サスペンションを分解して、組み付ける時に傷をつけられたり、異物が入ったりすることでのオイル漏れや固着も考えられるという事です!
一方、車高調は費用が倍近くかかりますが、ポン付けできますし、車高も自由に設定できます!
車高を下げても、ストローク量が変わらないので乗り心地も変化しません。
「たくさんお金出して、少ししか下がらない・・・」
車高調は初期投資が多い分、コスパは高いと思いますね〜。
→車高調の取付工賃はいくら?車種・足回り構造の違いでも差が出る!
ダウンサスに合ったショックを選べば完璧!
「安く車高が下げれると思ったのにそんなの聞いてないよ!」
ダウンサスは、下げ幅が固定ながらも安く取り付けれるので人気ですが、これらの影響も考えなくてはいけませんね〜。
でも、解決策はありますよ!!
それは、純正ショックを交換すること。
社外ダウンサスにあったストロークを確保できるショックに交換する事で、これらの問題は解決します!
むしろショックも社外品に交換すると、乗り心地の改善も見込めるんです。
純正が専用で設計してるように、社外品はそれ専用で開発してますからね。
さすがに純正よりちょい硬めの乗り心地は残りますが、車体安定性や底付きなどは無くなります!
ダウンサスと同じメーカーなら、ストローク・バネレート対応品も出ているので、どうせなら揃えた方が良さそうです。
ショックアブソーバーの値段は、車種にもよりますが3〜5万円くらいでちょっぴりお高いですね。
ダウンサス+工賃合わせると合計10万円前後と言ったとこでしょうか。
それなら車高調買ったほうが良いかと思うかもですが、それは個人の自由です。笑
僕はダウンサスの下げ幅に納得しなかったので車高調派ですが、少しでも安く抑えたいならダウンサスを選択する事になると思います。
純正ショックにダウンサスを組み合わせて、ショック不良や底付きと戦うか、ちょっとお金を出して快適に長く乗り続けるかですね!
「とにかく乗り心地悪くても、安く車高下げれりゃ良い!」って場合は、ダウンサスのみ交換するのも選択肢のひとつと言えます。
最後に
ダウンサスの寿命や、車体に与える影響について書いてきました。
ダウンサス自体に寿命は無く、さらに安くローダウンできる事で人気ですが、それなりの代償があるって事ですね!
あなたの第一優先が車高を下げる事なのか?乗り心地なのか?で、一番合った方法をとれば良いと思いますよ〜。
ドレスアップは自分のしたいようにするのが一番良いので(^ ^)
ダウンサス以外のローダウン方法はコチラの記事に書いています!
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