冬の季節にはスキーやスノボなど、雪山へ出かける人も多いです。
そうでなくてもちょっと遠出した先で突然の雪!凍結路面!などと遭遇することもしばしば・・・
そんな時に備えてスタッドレスタイヤは重要ですよね?
最近のスタッドレスは性能もかなり上がっており、完全にとは言えませんが、大体の雪道は走れるレベルに達してきています。
そんな中気になるのは、どのスタッドレスタイヤを選べば良いのか?ではないでしょうか。
「どれもスゴそうだけど、何を選べば良いのかわからないよ〜!」
確かにメーカーのカタログ等を見ると、どれもすごく性能が上がってるのはわかるんですが、何が違うのか?
難しく表現してあるので余計わからない部分でもあります。
なので今回は国産タイヤメーカーの最新スタッドレスタイヤを比較していきたいと思います!
どれを選べば良いかわからなくなったら、日本の雪道に合わせて作られた国産スタッドレスを選んでおけば間違いないですね。
今回比較するスタッドレスタイヤ3つ
- ブリジストン/BLIZZAK VRX2(ブリザック ヴイアールエックスツー)
- ヨコハマ/ice GUARD 6(アイスガードシックス)
- ダンロップ/WINTER MAXX 02(ウインターマックスゼロツー)
国産タイヤメーカーと言えば、これらが大手メーカーになりますね。
この3社のスタッドレスタイヤを比較していきます!
どのメーカー性能の向上が著しく見えるので、ぜひチェックしてみて下さい。
それでは一つずつ見ていきましょう!
ブリジストン/ BLIZZAK VRX2
言わずとしれたブリザック!
北海道や北東地域では16年連続で装着率1位として紹介されており、CMや雑誌でも一度は目にしたことがあると思います。
スタッドレスタイヤの装着率としてはNo.1なんじゃないでしょうか?
そんなブリジストン社のブリザックに新商品が追加されました!
VRXからVRX2へグレードアップした性能は以下のコンセプトがあります。
- しっかり止まる、曲がる
- さらに「静かに」、さらに「長持ち」
今までもしっかり止まると言われてきたブリザックシリーズですが、さらに氷上ブレーキの停止距離10%短縮に成功しています。。
「ブリザックはよく止まるけど、高いし減りが早い!」と言われてきましたが、静粛性や耐久性もアップしたそうです。
そんなブリザックの性能アップには新素材の『アクティブ発泡ゴム2』と『新非対称パタン』が貢献してます!
少し詳しく見てみましょう。
吸水性の高いゴムでよく止まる
凍結路面で滑るのは、氷上に張った水膜が原因です。
アクティブ発泡ゴム2は親水性のコーティングがされており、タイヤが接地する際、路面の水を引き込むようにして吸水してくれます。
なので、タイヤが水の上を滑り出す前に、タイヤ溝へ水を逃がしてしっかりとグリップさせることができるわけですね!
また、このアクティブ発泡ゴムにはシリカと摩擦力向上剤が練りこまれ、タイヤの柔らかさはそのままでしっかりと路面に食い付く効果があります。
スタッドレスタイヤは水膜の除去も大事ですが、ゴム自体が柔らかくなければ、デコボコ路面でグリップを効かせることはできませんからね。
実はこの発泡ゴムという素材は、剛性面では不利なんですよね・・・
しかし、ブリザックではタイヤのパターンやブロックが工夫され、十分な剛性を確保してる点はさすがです!
非対称パタンでよく曲がる
トレッドパタンが従来品より適正化され、ブロック剛性が向上。
そのことで接地面積が広く取れるので、しっかりとグリップを効かせながら曲がることが可能になります。
ブリザックはタイヤサイド面までも非対称になっており、直進安定性と応答性を高めているのも特徴です。
氷結路だけでなく、ドライ・ウェット路面でも安心して走行できます。
氷上で車を止めるためには、水を除去することとしっかりタイヤを接地させることが重要です。
『Wシェイプブロック』と呼ばれWの字にパタンがなっており、この水の除去と接地を両立させた性能が発揮されます。
また、タイヤの横溝を従来よりも増やすことで、「ひっかく」機能が強化されました。
これにより雪上でも力強いグリップ力を得ることができるんですね。
タイヤの表面は細かく凹凸になっており、発泡ゴムの親水効果に加えて水膜を効果的に除去するようになっています。
なので、タイヤの装着初期からしっかりと止まることが可能になるみたいです。
静粛性とロングライフ
アクティブ発泡ゴムと非対称パタンの開発で、ロードノイズが静かになりました。
発泡ゴムの気泡が吸音材の役目になり、スタッドレス特有の走行時「ゴォーー」というノイズもパタンの改良により1.6dBA低減されています。
ブロック剛性を高めることで、パタンの変形が抑えられ、すべりによる磨耗も減らすことに成功しています。
従来のブリザックVRXと比較しても、磨耗ライフは22%向上してるので、かなり耐久性は上がりましたね〜。
総合評価としては、『止まる、曲がる』に関しては氷上での性能アップが目立ちます。
あとは、タイヤの騒音の低減やライフ性能の向上は、従来品と比較してもかなり良くなっていますね〜。
しかし、その分値段も高いです。
ライフ性能が向上したと言っても、他と比較すると『4年間持ちます!』とあるのに、ブリザックは明確な期間が書いてありませんでした。
とにかくどんな氷結路でも安心して乗れれば、寿命や値段は気にしない!って方に合っているタイヤだと思いますよ!
ヨコハマ/ ice GUARD 6
続いてヨコハマの『アイスガード6』です。
このタイヤも冬の怪物誕生!と言われるほど性能がアップしているみたいです。
- 氷上性能15%アップ
- 4年間の性能持続性
- ウェット路面での制動距離5%短縮
- 燃費向上、静粛性アップ
など著しい進化をとげているのがわかりますね。
今まではブリザックの独壇場だと思ってたスタッドレスタイヤも、他のメーカーが追い上げを見せているのがわかります。
アイスガード6の性能を引き出すテクノロジーは、非対称パターンとプレミアム吸水ゴムです。
中身を少し詳しく見ていきましょう!
進化した非対称パターン
アイスガード6はタイヤパターンのIN・OUTで性能が違います。
IN側:氷上性能が高い
OUT側:雪上性能が高い
どうしてこのような仕様にしたんだろう?と疑問に思いました。
車は基本的にネガティブキャンバー(タイヤ内側の接地面積が多い状態)で走ってます。
なので、ツルツルのアイスバーン対策にIN側を氷上性能重視に、雪が積もれば自然とタイヤ外側が雪に接触することになるからなのかな〜?と考えました。
実際にメーカーに聞いた訳ではないので、詳細は不明ですが・・・笑
タイヤに『ハの字』に入ったサイプが縦・横・斜めのあらゆる方向に対してエッジが効くようになるみたいです!
エッジというのは、簡単に言えば『水や雪をかく』ことだと思って下さい。
最初に氷上の水をしっかりとらえることが出来なければ、止まるものも止まれませんよね?
そのためにもこのエッジ効果はかなり重要になってくるんです。
このエッジ量を従来品比8%向上させることで、氷上性能はもちろん、ウェット性能の向上にも貢献しています!
一方OUT側は、タイヤ溝の交差部に三角スポットを作っています。
そうすることで雪道を踏みしめた時に、そこに入った雪を排出させるためだそうです。
そこまで計算されているなんて、スタッドレスタイヤって難しいですね〜。
タイヤブロック部は、ピラミッド状に折りを重ねて剛性を高めた新開発の「クワトロピラミッドサイプ」を採用。
これにより負荷のかかった際、このサイプが支え合う形になりブロック剛性を向上させ、接地性を確保するそうです。
車の走行の負荷は相当でしょうから、何もなければ潰れて磨耗も早くなりますね。
このピラミッド状のサイプが磨耗してきた時にも、「ディンプル」という部分で剛性を確保するので効果は持続します。
プレミアム吸水ゴム
この新開発のゴムが氷上でのグリップ効果に大きく影響しています。
通常凍結路面で車をしっかり止めたり曲げたりするには3つのことが必要になります。
- 吸水効果
- 密着効果
- エッジ効果
プレミアム吸水ゴムはこれらをナノ技術を駆使して、高レベルまで持っていってるみたいです。
「ナノってなんだ?」
僕もわからないので、とにかくすごいものだとして話を進めます!笑
・吸水効果
凍結路面に残るミクロの水膜を強力に除去する効果があります。
従来品のアイスガード5プラスよりも6%吸水率がアップしてるそうで、氷上の水膜を確実に吸い上げることができるんですね〜。
・密着効果
路面の水膜を除去しても凍った路面に密着できなければグリップしません!
その為にはゴムを柔らかくして小さな凹凸にも対応できるようにしなければならないんです。
プレミアム吸水ゴムでは、シリカ成分が使われており、低温時でもタイヤは柔らかくしなやかに密着します。
また、オレンジオイルSが含まれておりゴムの劣化を防ぐ役割もあります。
約4年後も同等の性能をキープできるのは驚きですね!
また、ウェット路面での性能も向上しており、制動距離を5%短縮させることに成功しています。
スタッドレスでは優先順位の低いウェット性能も力を入れているのがわかりますね〜。
スタッドレスタイヤで雨が降った日にビクビクしながら運転することもなくなるわけです。
・エッジ効果
「新マイクロ吸水バルーン」のカラが氷表面を噛むことで、高いエッジ効果を発揮します。
燃費・静粛性
ヨコハマの低燃費タイヤであるブルーアースの技術を応用。
タイヤトレッド内部に「新低発熱ベースゴム」を使うことでころがり抵抗が2%低減されました!
これは夏用の低燃費タイヤに匹敵する値だそうで、スタッドレスタイヤとしては最強の低燃費タイヤではないでしょうか。
タイヤのパターン改良により、ノイズが1.8dB低減されました!
ブリザックと比較しても0.2dBの低減に成功していますねー。
スタッドレスタイヤでは諦めていた低燃費と静粛性で、ユーザーの立場としてはかなり嬉しいです!
ダンロップ/WINTER MAXX 02
最後にダンロップのウインターマックスです!
福山雅治さんのイエージキャラクターで「モチ・ロン・ギュッ」とカタログにでかでか書いてあります。
これは
- 効き長持ち
- ロングライフ性能
- ギュッと止まる
という意味合いですね〜
これまで、ブリザックとアイスガードを紹介しましたが、このウインターマックスでしかない性能があります!
それはロングライフ性能です!
他のメーカーでは、性能維持の面でロングライフはありましたが、タイヤの磨耗に関してはありませんでした。
しかし、ダンロップは高密度ゴムを採用することで、ゴムがすり減りにくい性能を追加!
ただでさえスタッドレスタイヤは柔らかく、磨耗が激しいと言われる中、せっかく効果持続が4年間あるのにそれまでに溝が減ったら意味がありません!
このウィンターマックスの場合は、磨耗も少なく性能も4年間持続するんですよ。
これは他の国産メーカーと比較してもダンロップだけの技術ではないでしょうか。
その要となるテクノロジーについて軽くご紹介しますね〜。
液状ファルネセンゴムで効きもち性能アップ
氷上でのブレーキ性能が4年後も持続!
液状ファルネセンゴムは低温時でも密着性と柔らかさを維持してくれます。
なのでゴムが劣化しにくく、経年劣化で硬くなり性能が低下していく心配がほとんどありません!
気づかないうちに信用してたタイヤが硬くなってて、ツルッと滑ったら危ないですからねぇ。
高密度ゴムで長寿命
空洞や混入物の少ない高密度ゴムを使用することで、ロングライフを実現。
これは混ぜ物が少ないものを使用し、磨耗のきっかけを減らすことで可能にしています。
上でも書きましたが、他には無い性質で、特に長距離を頻繁に乗る人にとっては嬉しい限りですね〜!
従来品よりも1.5倍のライフ性能を持っています!
超密着ナノフィットゴム
液状ファルネセンゴムを配合した「超密着ナノフィットゴム」の採用で高い氷上性能が実現。
冷えても柔らかい液状ファルネセンゴムのしなやか成分で、「ギュッ」と凍結路面に密着してくれます。
滑りの原因となる氷上の水の膜を瞬時に押し出して、小さな凸凹路面でもグリップ力が確保できるわけですね。
総合評価としては、スタッドレスタイヤの一番の目的でもある氷上性能がアップ!
また、寿命やグリップの効きを長持ちさせる部分が優れています。
せっかくスタッドレスタイヤを買ったのに、雪山に行く頻度も少なく数年カバーをかけて気付けば劣化してる・・・
なんて人には嬉しいタイヤですねー。
まとめ
3社のスタッドレスタイヤを比較してきましたが、正直大きな差はないのではないかと思います。
特に氷上での曲がる・止まるに関しては、どのメーカーも最新技術でかなり高いレベルまできています。
「じゃあ結局どのタイヤが良いの?」
それはあなたが何を重視するかで変わると思います。
氷上、雪上関係無くとにかく安心に乗りたい!と思うならば
ブリジストン/ BLIZZAK VRX2(ブリザック ヴイアールエックスツー)
スタッドレスでも快適に低燃費で乗りたい!という方は
ヨコハマ/ice GUARD 6(アイスガードシックス)
使用頻度が少なく、タイヤ寿命が長いのが良い!と思うなら
ダンロップ/WINTER MAXX 02(ウインターマックスゼロツー)
僕の場合は、あまり雪は振らないけど備えとして装着してるので、寿命重視のウインターマックスになりますね〜!
とにかく国産のスタッドレスタイヤはどれを履いても大丈夫かと思います。
少しでもあなたのタイヤ選びの参考になれば嬉しいです!
スタッドレスタイヤを履いているからと言って、絶対安心とは言い切れません!
そんな時に備えて、タイヤチェーンを準備しておくと安心ですよ(^ ^)
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